分譲住宅を購入するのにかかる費用！注文住宅とどっちの方がお得？

自分自身の住宅購入は多くの人にとって夢であり、一生に一度の買い物です。ほとんどの人が初めての体験となるため、費用がどの程度かかるのか予測しにくいのではないでしょうか？注文住宅と分譲住宅で迷っている人も少なくありません。そこで今回は、分譲住宅の費用について注文住宅と比較しつつ解説していきます。興味のある人は参考にしてください。

分譲住宅の平均相場

始めに、分譲住宅の相場をチェックしましょう。住宅金融支援機構が公表しているフラット35利用者調査の資料から、平均購入価格を紹介します。

・全国平均3,494万円
・首都圏3,915万円
・近畿圏3,340万円
・東海圏3,024万円
・その他2,855万円

これらの金額には、不動産購入時の諸費用も含まれているようです。諸費用とは主に不動産売買手数料、建物の消費税、登記費用、ローン手数料、契約書の印紙代が該当します。

注文住宅とは何が違う？

分譲住宅を購入する際に比較されるのが注文住宅です。それぞれ費用面でどのような違いがあるのでしょうか。

■土地

分譲住宅の場合土地は既に決まっており、建物も建築済みです。そのため大枠の金額はすぐに把握できるでしょう。一方注文住宅は、土地を所有していない場合、土地探しから始めることになります。気に入った土地を見つけても、費用の交渉や競合がいる場合は高い金額の提示を求められることがあるようです。

■建物

分譲住宅の場合、完成済みの建物を内覧できます。住もうとしている空間を事前に確認でき、自分の生活スタイルを落とし込みながら購入検討できるのです。もちろん価格も把握したうえでの内覧となるでしょう。注文住宅は一からオーダーメイドで作れるメリットがあります。間取りやトイレ・キッチンなどの住宅設備をひとつひとつ決めていくのは非常に労力がかかりますが、面白い部分でもあるでしょう。

一方、設計打合せをしていくと金額が高い設備を選びがちです。理想の住まいの図面ができたと思ったら、予算を大幅に超える見積もりになってしまうこともあります。その場合はプラスで予算を組むか、グレードダウンの検討をしなければなりません。

■必要な時間

住宅を購入する際には、見えないコストとして自分自身の時間を削らなければなりません。分譲住宅の場合、検討しなければならないことは、物件を購入するかしないかの2択のみです。注文住宅は、上で述べたとおり場所、設計など決めなければならないことが多くあります。また、家族が増えるほど意見が多岐にわたるので、建築完了まで膨大な時間と労力が必要です。

■入居までの期間

分譲住宅は契約してから実際に入居するまで、早ければ1～2か月の期間で済みます。注文住宅の場合は人により異なりますが、設計期間(3～6か月)、建築期間(5か月程)、引っ越し(1か月)と、長くなると1年以上の時間を要するのです。

分譲住宅がおすすめできる人の特徴

さまざまな選択肢がある住宅購入ですが、「自分にあうタイプの住宅はどんなもの？」と考えてしまう人が多いのではないでしょうか。ここからは、分譲住宅がおすすめの人の特徴を紹介します。

■住宅の知識があまりない人

注文住宅では、デザインや設計について打合せをしなければいけません。部屋の大きさや窓の位置、設備の種類、内装の色彩など決めることが多く、選択肢も膨大です。住宅関係のカタログからひとつひとつピックアップしていくには、ある程度の知識がなければ難しい作業となるでしょう。

それに加えてコスト管理も求められます。家族の理想と予算を合わせるのは至難の業です。その点、分譲住宅の場合は既に立っている建物やモデルルームを見たうえで、買うか買わないかの2択で済みます。また、予算が合わない物件はそもそも検討することもありません。

■家をなるべく安く買いたい人

注文住宅より分譲住宅の方が費用を抑えられます。全国平均の価格差を比べると、分譲住宅は注文住宅の80～85％の値段で購入できそうです。

■設計打合せ等の時間が取れない人

分譲住宅は、場所や建物を見学して買うか買わないか判断します。決断力があれば現地で決められるでしょう。一方の注文住宅は、オーダーメイドなので設計打合せは時間を要します。平日仕事の人であれば、土日の休日で業者との打合せ、決めきれなかったものについては持ち帰って平日に家族会議などで決めなければなりません。日々の仕事や残業、家事、育児など日常生活ですら忙しいうえに、さらに新居について話し合いをすると時間がかかります。

今回は住宅購入の費用にフォーカスしながら、分譲住宅と注文住宅を比較してみました。オーダーメイドである注文住宅を希望される人が多いかと思いますが、分譲住宅には、『安く』『早く』買えるメリットがあります。

ただし、いくら安く早く購入できるとはいえ高額であることには変わりありません。長期的な目線でどのエリアに住みたいのか、どのような住まいに住みたいのか、どの程度の予算を組むのかなど、家族で話をしてみてください。