分譲住宅と注文住宅の違いは？どっちがお得？

マイホームが欲しいと思ったときまず決めたいのが、分譲（建売）住宅を購入するのか注文住宅を建てるのかということです。分譲住宅と注文住宅では、費用や要望の反映などの面で違いがあります。この記事では、建売住宅と注文住宅の違いは何か、それぞれのメリットやデメリットをご紹介します。

安易に妥協せずに満足のいく家づくりをしよう

住宅の購入は人生において大きなイベントのひとつです。決して安い買物ではないので、業者まかせで安易に話を進めていくと後悔することにもなりかねません。ご自身や家族にとって最適な選択をするために、正しい知識をつけておきましょう。

しかし住まい選びについての情報は馴染みのない専門用語が多く、初心者には難しく感じるものです。そのため何からはじめたらよいのか戸惑う人も多くいます。もし焦りばかりが先立ち、準備がいつまでも進められないときは住宅展示場を訪れてみるのが得策です。各ハウスメーカーや工務店が運営する住宅展示場ではさまざまな種類のモデルハウスを見学できます。

実際の施工例を自分の目で見ることで、入居後のイメージを膨らませていきましょう。魅力的なモデルハウスを前にして営業スタッフの説明を受けている内に新しい考えが浮かんでくることもあります。

まず、新築の一戸建て住宅の購入では注文住宅と分譲住宅のどちらかを選ばなくてはなりません。理想の家づくりについてある程度の考えがまとまったら、これらの各選択肢の違いについて理解を深めていきます。

手の届きやすい価格帯の物件が多いのがメリット

少しでも費用を抑えて新築の一戸建て住宅を獲得したいのなら、分譲住宅がおすすめです。分譲住宅は建物と土地が一緒になって販売されています。まとまった土地に似たようなタイプの家をいくつも建てるので、大量仕入れにより大幅なコストダウンが可能です。

さらに大規模な造成地では区画整理された綺麗な街並みの中で快適に暮らせます。そして分譲住宅だからと言って何もかも同じではありません。区画ごとに外観や内装デザインが微妙に異なるタイプが用意されており、好みに応じて選ぶことができます。

そして基本的に分譲住宅は完成しているので、新居での生活がイメージしやすいという点がメリットです。そして法律上、新築住宅と表記して販売できるのは1年未満とされており、それ以降は値引き交渉がしやすくなります。もしそのような物件を見つけたら、交渉してみる価値があります。その際、高額な値引きを要求するのは禁物です。値引きが成功しやすいのは販売価格の約5％前後なので、これを目安として交渉しましょう。

家族の安全と健康を考えた家づくり

自由度の高さで選ぶなら注文住宅を選ぶのが最適です。注文住宅なら外観や内装のデザイン、間取りについて自由に選ぶことができます。その他にも照明やドアノブのデザインまで、すべて趣味や趣向を反映させた世界に1つだけの家づくりが可能です。

そして注文住宅には高額な費用が必要になると思われがちですが、メリハリをつけた予算設定をすることで費用を大幅に下げることも可能です。そのようなローコスト住宅を得意とするハウスメーカーや工務店も数多くあるので、相談してみましょう。

中には、注文住宅であっても分譲住宅とあまり変わらない価格設定をしている業者も存在するほどです。さらに注文住宅にはセミオーダーとフルオーダーがあり、セミオーダーは規格品が占める割合が高いことから費用は割安です。費用を抑えながらもこだわりを反映できる箇所も多いため、住宅の隅々までこだわりたいという方以外はセミオーダーがおすすめです。

そして注文住宅は土地選びから入居までに1年以上の期間を費やすことも珍しくはありません。分譲住宅では住宅ローンの手続きがある場合でも約1ヶ月前後で入居できることを考えると、かなり長く感じられます。しかし注文住宅は完成までに何度も打ち合わせをしながら、家族みんなでつくり上げていくという満足感が得られます。そして注文住宅の中でも床や柱などに天然の無垢材を使用した健康住宅が人気です。

このような健康住宅は有害物質によるアレルギーで苦しんでいる人でも快適に過ごせることから、健康志向の家族から広く支持を得ています。さらに住まい選びで共通して大切なのが、一緒に考えてくれるパートナーの存在です。どのような選択肢に対してでも、メリットとデメリットについてしっかり説明してくれる業者に依頼しましょう。

住まい選びの基準は人それぞれですが、あらかじめ目的や予算を明確にしておくことで、スムーズに進めることができます。費用の安さのみで考えれば分譲住宅がおすすめですが、暮らしやすさや快適性を考えると注文住宅にメリットがあります。どちらを選ぶにしても最低限の知識についてきちんと理解しておかなければ、満足のいく家を手に入れることはできません。なかなか決められない場合は住宅展示場などを積極的に利用して家づくりの基本を学んでいきましょう。