住宅メンテナンスの重要性とは?タイミングについても合わせて解説!
家族のこだわりが詰まったマイホームは20、30年後も快適に過ごしたいものです。木造一戸建ての住宅でも、適切なメンテナンスサイクルを組めば建物を良好な状態を維持できます。分譲マンションの場合は管理組合でメンテナンス計画を立てますが、一戸建ての場合はすべて自分次第です。今回は一戸建て住宅のメンテナンスについて解説をします。
住宅メンテナンスの重要性
自分の住宅は日々のスタート地点であり、ゴール地点でもあります。日々の仕事や遊びを充実したものにするには、安心して暮らせる空間があることがなによりも重要です。そんな住宅にも当然ですが寿命が存在します。屋根や外壁は日々直射日光に当たり、悪天候の時には雨風にさらされます。
外装はとくに劣化が早い部分で、メンテナンスをせず劣化の進行をほったらかしにしていると雨漏りの原因になります。住宅はそれぞれの部分に適切なメンテナンスをしていれば寿命を延ばすことができます。
また、同時に資産価値の維持にもつながります。住宅の価値は築年数と建物の状態によって評価されます。年数が経過していくことは止められませんが、建物の状態は定期的にメンテナンスをしていけばある程度維持することが可能です。一般的には個人資産の大きな部分を占めているのが住宅です。大切に維持管理をすることでご自身の資産防衛にもつながります。
住宅メンテナンスはいつ頃から行うべき?
住宅といっても外装から内装、キッチンやお風呂などの水回りまでいろいろな箇所があります。それぞれどれくらいの期間で劣化が進行しメンテナンスが必要なのか解説していきます。
■日常点検・清掃
メンテナンスも日々の積み重ねが大切です。バルコニーの排水口が詰まっていないか確認、定期的な清掃をすると水がたまることを防げます。また、毎日開け閉めする建具から異常な音がしないか、網戸のレールのゴミを取り除くなど、細かなことですが気にかけていると故障しにくくなります。できることなら月に1回行えるとよいでしょう。
■『5年ごと』を目安に行うこと
木造住宅でとくに注意をしたいのがシロアリです。木を主食とする昆虫のため、構造を木材で作っている木造住宅の天敵です。とくに湿気がたまりやすい基礎や1階部分には5年ごとに防蟻処理を施すことを強くおすすめします。また、毎日キッチンやお風呂で水を使用しますが、その排水管もきれいにした方がよいです。高圧洗浄も5年ごと行いましょう。
■『10年ごと』を目安に行うこと
建物の外装部分で使用する部材や材料の多くが10年前後でのメンテナンスを推奨しています。どのような部材で作られているかにもよりますが、屋根や外壁は表面塗装をすることで経年劣化を防ぐことができ、きれいな外観もよみがえらせることができます。
また建具回りのシーリングを打ち直し、雨への耐久性も維持しましょう。これら外装部分のメンテナンスは仮設の足場が必須です。まとめて施工をすることで仮設費用を浮かせることもできるので、この10年のタイミングで建設会社に一括で依頼をするのがおすすめです。
■『25年前後』で行うこと
25年程になると、住宅設備の更新が必要になってきます。たとえばキッチン、トイレ、お風呂等の水回り設備です。これらは修繕というよりも、入れ替えになることが多いでしょう。最新の住宅設備にすることで使い勝手もよくなり自身の満足度も向上します。費用のかかる部分なので長期計画で資金を用意しておきましょう。
■自然災害の直後に確認すること
突発的に発生する地震の後や台風が通過した後には建物全体を点検しましょう。外壁が傷ついていないか、構造部分に異常はないか。自然災害をきっかけにした建物のダメージはほっておくと後々大きなものになります。家は自分の命を守ってくれるものなので、災害の直後にチェックを欠かさず行いましょう。
住宅を長持ちさせるためには?
メンテナンスには2つの考え方があります。「予防保全」と「事後保全」です。
1つめの予防保全は前述したように、あらかじめいつ頃になにを行うのかを計画立てメンテナンスをしていくことです。
2つ目の事後保全は言葉のとおり何かが起こった後に行うメンテナンスです。雨漏りやキッチンの水が出なくなってしまった、のような時です。これは建物や住宅設備へのダメージが蓄積し、上限に達したために症状として現れます。ダメージが大きいので修繕をする費用も大きくなり、かつ突発的に起こります。
すべてを予防保全でまかなうことは非常に難しいですが、なるべく計画的に修繕を行うことで住宅へのダメージを抑えることが重要です。そのためには長期のメンテナンス計画を立てておくことと、その費用を確保するために修繕積立を行いましょう。
住宅は建ててからの管理が大切です。一戸建てだと修繕計画を忘れがちですが、無策のままだと費用負担が難しくなりメンテナンスできず、劣化の進行をはやめてしまいます。毎月の固定費の中に修繕積立金も盛り込み、メンテナンスサイクルを作れば建物は長持ちします。長期間、快適な生活をおくれるようにご家族で計画について話し合ってみてはいかがでしょうか。