建売住宅って土地代は要るの?分譲住宅と分譲地の仕組み
建売住宅や分譲住宅を購入するとなった場合、他の分野ではあまり聞かれない専門的な言葉も多いので、戸惑う方も少なくはないでしょう。
特に理解が難しい、そもそもまったく知らなかったという方が多い事柄が、「住宅」と「土地」の関係です。
今回の記事では、住宅と土地代ならび土地に関する事柄について解説を行っていきます。
建売住宅購入に土地代は必要?
この記事を読まれている皆さんの多くが不安に思われているのが、「分譲住宅や建売住宅を購入するためには土地代も払わなければならないの?」といったようなことでしょう。不動産サイトを見てみるとあくまでも住宅そのもの価格であるかのような表示がなされていますが、それでは土地はどうなのか、気になってしまうのは当然と言えます。
結論を率直に述べるならば、分譲住宅購入にあたっては土地代ももちろん支払う必要があります。たとえば流山にある物件を購入しようと考えた場合は、物件の費用と土地の費用の両方を支払わなければなりません。
しかし、心配は無用です。土地の価格というのは一般的に提示されている物件の値段に含まれています。ですので、表示されている住宅の値段とは別に土地代を支払わなければならないということはありません。
建売住宅の土地代の計算方法
とは言え、ほとんどの不動産サイトやカタログには住宅と土地の合計金額は掲載されていても、土地代のみが書かれているといったことはありません。多くの人がそれを積極的に知ろうとしないからです。しかし、よりよい建売、分譲住宅選びを行うのであれば、土地代についても把握しておくことをおすすめします。
そこで、この項目にて建売住宅の土地代について計算する方法を解説いたしましょう。たとえば3,000万円の住宅が販売されていた場合、まず消費税(この場合200万と仮定)を現在の税率である8パーセント(0.08)で割り、建物自体の価格(2,500万)を導きだします。後は合計価格3,000万から2,500万を引けばよいだけです。この場合土地の価格は500万円となります。
そもそも「分譲地」って何?
建売住宅と土地との関係について詳しく把握するのであれば、「分譲地」の概念について知っておく必要があります。分譲地というのは簡単に言うなれば分譲住宅や建売住宅を建てるために整備された土地です。
住宅の見学会等に行くとたくさんの物件が建てられている場所に案内されるかと思われますが、そうした一帯のことを差しています。分譲地は元々不要になった田畑等を改めて整備し直したもので、物件の建設にあたって地盤の改良や水道工事、ガス工事等が施されています。
分譲住宅、建売住宅は土地が安く買える
なぜわざわざ分譲地を造った上で住宅が建てられるのかというと、土地代をできるかぎり節約し、効率的に物件を販売提供するためです。分譲地の対象となった土地はある程度の広さが保持されており、ひとつのエリアに集中して住宅を建てることができます。すなわち、空きスペースの発生による無駄を抑えることができるのです。
これは住宅を購入する側にとっても大きなメリットとなっています。分譲住宅には一般的な注文住宅と比べコストがかかっていないため、その土地代も必然的に安くなるのです。それに加えて複数の分譲住宅には共通の資材が使われている場合が多く、そうした効果によって土地代はさらに安くなります。
土地代だけでなく、生活にも適している
良質な分譲地に建てられた分譲住宅の魅力は、コストパフォーマンスだけではありません。心地よい生活を送るための場としてもすこぶる適しているのです。分譲地は事前に余計な高低差や傾斜が発生しないよう考慮されて設計されているだけでなく、周囲の見晴らしや道路へのアクセスといったさまざまな生活のポイントについてもしっかり考慮されています。
いわば良質な分譲地はちょっとした街とも言えるほどに整備が行き届いているため、子育てや老後の生活にも適した環境だと言えるのです。
土地代に関する注意ポイント
分譲住宅というのは注文住宅の一戸建てに加え比較的安価な傾向にありますが、場所によってはそれなりの価格上昇を見せることもあります。たとえば世田谷や流山といったような土地自体にある種のブランドがついているような場所であったり、駅や学校等が間近にあるような場所は土地代も高くなる傾向があります。場合によっては価格の大半を土地代が占めているということもありますので、この点については物件価格と土地代がどうなっているのか、よく調べてみる必要があるでしょう。